SSLの更新内容の詳細、雑記、コスプレなどを取り扱い。
メインジャンルは紅白師弟。月曜日でなくともWJネタバレは扱ってます。
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憶えているのは自分を力強く引く手だった。
黒いコートは助けに来たのではなく連れ去る為で、自分と兄とを引きはがす為だと今でも思っている。
記憶の兄の顔がぼやける。
手を繋がれ、横になっていても〝適応者〟という名目ではかされた黒い靴は、自分を拘束しているようだった。まるで、以前婦長が読んでくれた童話のようだった。
──ねえ、私も死ぬまで黒い靴で踊らないといけないのかなあ?──
拘束されたベッドの中でふっと思ったのは本心なのか気の迷いなのか。それすら分からない。
あの家の中で、憶えているのは兄だけだった。離れてしまった兄の事だけを考えてしまう。楽しかった団欒も、その記憶を上回るのは、たったひとりの兄なのだ。
黒い霧が頭の中にはびこっていた。黒い霧は晴れなくて彼女を脅かす。
赤いものを見ると悲鳴を上げた。黒い靴を見ると悲鳴を上げた。
終わりは見えず、先もない。
ああ、このままここに閉じこめられるのだろうか。そう考えると自分が適応したモノへ悪意が沸いてくる。
眠れないままに暗い中に閉じこめられる。
光が、見えない。
光は、やがて来る兄が連れてくるのを今彼女は知らない。
日頃お世話になっている愛すべき腐り仲間のぺんたちんへ。
上手い事繋いでこの後も書きたいのでとりあえずここへ。詩のつもりはないのです。
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